歴史深い文京の地に相応しい邸宅を創るために、「エクアス小石川林町」の設計には、世界で活躍する建築界のプロフェッショナルが参画。
ゆとりある開放感をもたらす配棟計画に、深い歴史と調和する美しい外観、都心では贅沢ともいえる広い中庭と屋上広場、そして、信頼の構造設計。
半世紀にわたりこの地に住み続けた人の想いと、現代建築の粋が結集された、誇り高い邸宅が誕生します。
東京大学大学院修士課程修了後、丹下健三・都市・建築設計研究所入所、パリ事務所所長、副社長を歴任。1988年、山本浩三都市建築研究所設立。日本建築家協会理事、国際委員長、アジア建築家連盟副会長ほか歴任。
世界25カ国におよぶ国際的設計経験に基づいた豊富な知識に、それぞれの地域の特性や文化を融合する感性で建築の本質を捉えた的確な計画・設計を実行、高い評価を得ている。
主なプロジェクト
スコピエ市再開発計画(ユーゴスラビア)/サウジアラビア国王宮殿(サウジアラビア)/ナポリ市都心再開発計画(イタリア)/パリ市イタリア広場再開発計画(フランス)等 因幡万葉歴史館/オーチャード通りコマーシャルセンター(シンガポール)/ソフィテル・ウェストレイク国際ホテル(ハノイ)/在日サウジアラビア大使館 等
かつて、東京都住宅供給公社により供給された「林町住宅」。日本の共同住宅の先駆けとして非常に注目の高かった住宅ですが、建築から50年以上経過した今、新しい耐震基準への対応や設備の老朽化など、日常生活に支障をきたす問題を抱えていました。
それらの問題を解決するために、住民の方々を主体にする建替えが計画され、2005年8月に行われたコンペで、幸運なことに私の計画を採用していただきました。
当初は、永く住み続けられた住民の方々の想いを尊重し、既存の建物や豊かな緑を残した形での計画を考えておりましたが住民の方々との協議の結果、新しい建物を建築することになりました。新しい建物を建てるにあたっては、そこに住んできた方々の想いを大切に、新しく住まわれる方々の夢や、由緒ある歴史を持つ文京の地域性を考慮しています。そして、この地に、その歴史に相応しい邸宅を創るために、設計協力の岩岡竜夫氏、造園の白砂伸夫氏、構造の梅沢良三氏、設備設計のギア設計パートナーズ様など、各界の一級の方々のご協力を得て、それぞれの方の持ち味を生かし、心のこもった手作りの有機的な建築を目指しました。
実際の計画で最初に重視したのは、緑を最大限取り入れることです。小石川植物園を間近に、豊かな緑のスペースを擁していた林町住宅。その潤い豊かな環境をそのままに新たなランドスケープを描くべく、十数案におよぶ配棟計画を検討、決定案では、建物が中庭を取り囲む配棟になっています。中庭は、白砂伸夫氏との緊密な協同により、透明感があり、風が通る、親しみやすい武蔵野の自然をテーマとした造園を計画しました。
それぞれの住戸でこだわったのは、間取りの可変性・自由性です。永く住まわれる住宅として、次世代に受け継がれ、それぞれの方のライフスタイルに適合する住宅を実現するために、間取りの可変性が高いスケルトン・インフィル工法を採用しています。
また、居住空間の快適性を追求し、壁式ラーメン構造を採用しました。さらに、構造の梅沢氏のご協力を得て、柱を壁内におさめることに成功、スラブの構造にもこだわることで、充分な耐震性能を確保しながらも柱型や梁型のないすみずみまですっきりした居住空間を実現しました。
道路に面した桜並木を通り、円形の植栽に彩られたアプローチへ。アプローチには車と人の動線を分離した車寄せを設置、ホテルのようなホスピタリティに満ちたスペースが、住む人、訪れる人を出迎えます。一歩エントランスホールに入れば、左にはラウンジを設けた優雅な空間が、正面には「こもれびの庭」から潤いに満ちたやさしい光が差し込みます。エントランスを抜ければ、四季の表情を豊かに描く「こもれびの庭」が眼前に広がり、日常を区切る空間として、そこが都心であることを忘れさせ、それぞれの住戸へ人々を誘います。
「エクアス小石川林町」の設計にあたって、そこに暮らす74世帯の方々の多種多様な個性とその交流を考えたとき、単なる住宅の集合体を創るのではなく、豊かな住環境を備えた「街」を創るプロジェクトであると考えました。そのために、かつての林町住宅で人々のコミュニティ育成に貢献していた中庭を再構築し、都心には贅沢と言える程の中庭を設置、コモンエリアとしてマンション全体の空間と動線に連続性を持たせています。
プライベートエリアである各住戸は、住まわれる方それぞれの個性が生きた暮らしを実現するために、スケルトン・インイフィル工法を採用。将来の世代交代などにも対応できる、フレキシブルな住戸を実現しています。
信州大学農学部科卒業/京都大学建築学教室増田友也教授に師事。1991年、株式会社アールフュージョン設立 代表取締役。
主な業績
大津市景観賞「きらめき大津賞」受賞/ベルギー:ケントフローラリー国際庭園コンテスト2位およびデザイン特別賞受賞 他
ハウステンボスアドバイザー/ホテルニューアカオ顧問/ホテルオークラ10カ国大使夫人のガーデニング総合ディレクター
主な作品
屋久島:自然文化村センターランドスケープデザイン/スリランカ:サルボダヤ平和運動拠点庭園デザイン/ニューヨーク:ORIBE IN NEWYORK/中国:瀋陽花博「ローズパビリオンおよびVIPパビリオン」デザイン/ハウステンボス:「アートガーデン」構想および設計・施工監修 他
かつて、この地域から武蔵野にかけて人々の暮らしに溶け込んでいた森があっただろう。この森は、人々が手を入れることで豊かな生態系を維持し、そのことがまた人々の生活を支えていた私たちの原風景である。
この原風景をマンションの中に創造することで、気ぜわしい都市の日常のなかに、潤いと安らぎを描いている。春は新緑、夏はこもれび、秋は紅葉、冬は裸木のシルエットが大地に映り、四季それぞれに変化する庭が、住まう人の心に自然とふれあう感動を伝えてくれる。
武蔵野の森は人々が長年、薪として利用してきたコナラやクヌギで構成されている。長年、薪として切られてきたために株立ちになっている。ここでは株立ちのコナラを中心に、春はヤマブキ、ヤマボウシ、夏はヤマアジサイ、秋はハギ、モミジ、ススキなど、四季に咲く花木を植えた。正面の道路沿いには、一足早く春を告げるコヒガンザクラを植えている。
自然とは、時間の連続性でもある。たとえば京都の庭は新しく作庭された庭であっても、すでにそこに何十年も経て存在しているように作るのが極意である。新しい庭だからといって何十年後かに完成するのではなく、何十年も経ったという時間をデザインしなければならない。そのためには、すでに森が以前からあって、そこに敷かれた石もすり減って時間を感じさせるものでなければならない。この時間を演出するために奈良や京都の古い素材を探し出して庭を構成している。
住宅が日々の生活の場であれば、庭もまた屋外の生活の場である。建築と庭園が相互に働きかけ、連続するイメージを創り上げるように配慮した。エントランスロビーから庭へと空間が自然に連続し、庭を回遊して各住戸に入る。そして、その住戸から庭が眺められるといった空間のインタラクションである。
大半を落葉樹で構成したこの庭には、明るい雰囲気と、向こうを見渡せる透明感がある。春は新緑の下でベンチに座ってお友達と午後のひとときを過ごしたり、夏は子どもたちがご近所の方と花火を楽しんだり。秋は、モミジが木漏れ日に映えて美しい憧憬を描き出す。冬にはきっと小鳥たちがやってくる。巣箱を付けたり、えさをやることで、より多くの小鳥たちが集まってくるだろう。


日本大学理工学部建築学科卒業/木村俊彦構造設計事務所、丹下健三・都市・建築設計研究所を経て、株式会社 梅沢建築構造研究所設立 代表取締役。
主な受賞歴
第33回・第39回・第41回・第49回BCS賞、日本構造技術者協会賞、東京建築士会住宅建築賞金賞、松井源吾賞、平成13年度グッドデザイン賞、日本構造技術者協会作品賞、住宅建築賞金賞、2009年日本建築学会作品選奨
主な作品
藤沢市湘南台文化センター/すみだ生涯学習センター/和洋女子大学佐倉セミナーハウス/ミニハウス/鳥取県立鳥取フラワーパーク/ソニー・ミュージックエンターテイメント白金台オフィス/渋谷道玄坂歩道橋/彩の国熊谷ド-ム/IRON HOUSE/三重県立熊野古道センター/三重県立熊野古道センター 等
建築のような巨大な構築物は重力と地震力の作用もその規模に比例して巨大化します。これに耐える構造は力学的合理性を持つことは勿論、住宅として心地よく生活するための居住性や建築としての端正さをも兼ね備えていなければなりません。即ち、構造計画と建築計画は表裏一体をなすものでなければなりません。
林町住宅の建築計画は中庭を中心に「コ」の字形に三棟が配置されています。すなわち南棟の各住戸は前面道路に平行に配置され、他の二棟はそれに直交して配置されています。住居の戸境壁は重要な耐震要素で、南北方向を向いた戸境壁は南北方向の地震力に抵抗し、東西方向を向いた戸境壁は東西方向の地震力に抵抗します。戸境壁が同一方向を向いていないことが耐震構造として重要であり構造計画はこの住居配置に注目いたしました。
この二方向に配置された耐震壁が非常に強剛なため、壁から柱形、梁形の出っ張らない「壁式ラーメン構造」の採用が可能になりました。居住空間に梁形、柱形が存在しないため端正な空間と居住性の高い住居が実現いたしました。
平岩省吾/明治大学電気工学科卒 池嶋千里/東海大学大学院修士課程建築学科修了、設備設計一級建築士
主な仕事
亀老山展望台/桶川市べに花ふるさと館/八王子みなみ野小学校/佐原中央病院/田沢湖国民休暇村宿舎全面改装/ドーリック(青山キラー通りビル)/レスト・ヴィラ鎌倉 等
一般的なマンションでは、共用される設備用の配管は住戸内の上下階を貫いたり、コンクリートの躯体内に打ち込まれたりしているため、その配管の更新は難しい場合がほとんど。しかし、「エクアス小石川林町」では、排水堅管を住戸外のパイプスペースに集約、コンクリートの躯体と完全に分離されており、躯体そのものよりも老朽化の早いとされる配管のメンテナンスや更新、新技術による新しい配線への対応が容易です。住戸内の間取りの可変性だけでなく、建物全体を通しても、柔軟性と将来性の高い構造であると言えるでしょう。

シンプルでありながら、上質にさりげなく、その美しさを主張する端正なるファサード。白を基調としたその外観は、街並と調和しながら緑をやさしく映し出し、水平に伸びるバルコニーのラインに格子状のディテールが、文京に息づく“和”の奥ゆかしさと品性を描き出している。真の邸宅に相応しき意匠を目指した建築家の美意識が、普遍の美を宿す、誇り高い住まいを実現しています。
住まう人、訪れる人々を迎えるエントランス内には、ラウンジを設け、優雅なひとときを演出。アプローチには高級ホテルのような車寄せを設置、リングシャッターを設けた地下駐車場とともに、雨の日の車の乗り降りが濡れずに行えます。

エントランスホールを抜けると広がる「こもれびの庭」。それは、「エクアス小石川林町」に描かれた贅の空間。昔からそこに在ったように作庭されたその庭は、春から冬へと移り変わる四季の流れを、様々な表情で映し出し、人々の心に潤いと安らぎをもたらし、自然とふれあう感動を伝えてくれることでしょう。

都心の邸宅に相応しい、高級ホテルのようなホスピタリティを備えるために。優雅な動線を描くアプローチから贅の時間を描くラウンジ、洗練の地下駐車場に42区画の地下トランクルーム、羨望の屋上広場など、邸宅の日常を優美に彩る共用部は、建替え計画ならではの品質にこだわった工夫が凝らされています。





















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